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【インドネシア視察・ロープアクセスレポート】

■2025年11月26日~29日

若いころはあれほど海外に通っていたのに、起業してから15年間すっかり海外から遠のいてしまった。
ところが今年に入り、台湾、韓国と訪れる機会があり、まさかインドネシアの視察のチャンスまで訪れるとは思っていなかった。

そのきっかけは、静岡の株式会社アースシフト近藤専務からいただいた一通の誘い。近藤専務とは1度しか会ったことがなかったが、その短い時間で意気投合し、互いにリスペクトを持ち合える関係になった。それが今回の視察へとつながった。

アースシフト社は、インドネシア人採用スキームを構築しており、「これは日本のロープアクセス業界にも大いに役立つ」と、近藤専務は私に声をかけてくれた。私自身、インドネシア視察ができる機会が訪れるとは、願ってもない話。迷わず一つ返事で同行を決めた。

せっかくの機会なので、自分の仲間にも声をかけたところ、株式会社tenの中原社長と、株式会社マイスターアソシエイツの佐藤社長が参加を即決してくれた。面白い話に軽やかに動ける仲間が、またこうして一緒になった。どんな視察になるやら楽しみである。

 

■インドネシア到着

インドネシアの人口は世界第4位の約2億8000万人。平均年齢はなんと29歳。労働力は溢れんばかりにある。羨ましい限りだ。だからこそこの視察にも意味がある。
常夏の国で、乾季と雨季がある。今回は雨季の始まりで少し不安もあった。

出発は羽田空港第2ターミナル、全日空の深夜便。約7時間。時差は2時間インドネシアが遅い。長時間のエコノミーは熟睡はできず、到着後少々体が重かった。
しかし、ジャカルタ空港の外へ降り立った瞬間、ねっとりとした南国特有の空気が、眠気を吹き飛ばしてくれた。暑いが不快ではない。旅の始まりだ。

迎えに来てくれたのは、アースシフト社と提携している技能実習生送り出し機関で働いている青年・レン君。イスラム教徒が9割を占めるこの国で、珍しい仏教徒だ。ジャカルタ滞在中、本当に献身的に支えてくれた。

■PT. Gamma Buana Persada(ガンマ・ブアナ・ペルサダ:以下ガンマ社)訪問

最初に訪れたのは、IRATAオペーレーション&トレーニングカンパニーのガンマ社。
インドネシアにおけるロープアクセスは主にオイル・ガスプラントが中心で、そこでIRATAは必須資格。インドネシア国内にはオペレーションカンパニーとしての認定を持つ企業が数社あり、ジャカルタ市内にはこのガンマ社と後に紹介するアセンドプロ社の二社である。

事務所で会社説明を受けた後、ジャカルタ南エリアにある工場併設のトレーニングセンター見学へ。現場を想定した設備が豊富で、非破壊検査・溶接・塗装…プラントメンテナンスのあらゆる技術をトレーニングできる環境が揃っていた。
“工事会社が行うトレーニング”という実践型の環境がとても印象的だった。

給料の話も伺った。
• ジャカルタ都市部の平均月給:約5万円
• 一般的なロープワーカー:約5万円
• オイル・ガスプラントのロープワーカー:その約2~3倍

彼らにとっては高給の職である。

現場で活躍する彼らのロープ技術のデモンストレーションを見せてもらったが、動きは丁寧で落ち着きがあり、経験1年と言うにはそう思えないほどであった。彼らの多くは大学や専門学校卒。技術者としての誇りがあるように見えた。

インドネシアは若者人口が最も厚い「未来を感じる国」だが、仕事に困っている若者も多いと聞いた。
「日本で働きたい」という彼らの言葉には、生活を良くしたい家族への思いがあるのかもしれない。
日本のロープ企業がインドネシアの若者を日本語とロープ技術を整えた上で受け入れられれば、日本の建設・ビルメン業界にとっても大きな助けとなるだろう。
その可能性を肌で実感することが出来た。

夜はガンマ社の皆さんとインドネシア料理を囲み交流。ナシゴレンもミーゴレンも、甘辛い味付けが日本人に良く合い、ビンタンビールが抜群にうまい。

 

 

 

■Ascend Pro(アセンドプロ)訪問

翌日は、佐藤社長のご縁で実現したアセンドプロ社へ訪れた。
トレーニングセンターは新しく洗練された設備が整い、「最新のトレーニング施設」という印象。対照的に、先日のガンマ社は「現場力の養成所」という感じ。どちらも非常に興味深い。

女性のCEOで、もともとアウトドアアクティビティの事業をやっていたが、ロープアクセスに将来性を見出したのこと。
日本人訪問者は我々が初とのことで、歓迎ぶりに我々も胸が熱くなった。
ちょうどその日はIRATAトレーニング中で、現場の空気をそのまま見学させていただけた。

日本との連携にも前向きで、今後の大きな可能性を感じる。

ガンマ社、アセンドプロ社、共にとても暖かく歓迎していただき深く感謝をしている。

 

 

■世界遺産ボロブドゥールとプランバナン寺院

ここから旅は文化視察へ。国内線でジョグジャカルタへ向かった。
街並みは緑豊かで田園が広がり、ジャカルタの喧騒から一転、実にのどかだ。心が静まる。

ボロブドゥール寺院は世界最大の仏教遺跡。
石像に込められた教え、因果応報、欲望や救い…そのひとつひとつが物語を持ち、見上げる度に鳥肌が立つ。

プランバナン寺院、高さ47mの塔を有する、世界最大級のヒンドゥー寺院。
シヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマー…三大神が祀られ、以前はバラモンしか近づけなかった神聖な場所。
その圧倒的な威厳に、ただただ息を飲んだ。

 

 

 

■旅の終わりに

最終夜はジャカルタでラーメン屋へ。私は豚骨ラーメンをいただいた。
イスラム教国家に豚食の文化はないが、味は日本と遜色なく驚いた。レン君(仏教)も一緒に堪能した。

幸運なことに滞在中ほとんど雨は降らず、傘も不要。雨季とは思えないほど恵まれた旅だった。

ジョグジャカルタのホテルに泊まった朝に、近くの村を散歩した。

そこで見た人々の暮らし
子どもが乗り合いの車で学校へ向かい
庭先で遊ぶ幼い兄弟を
おばあちゃんが優しく見守る
家ごとに鶏が歩き
裕福とは言えないが
懐かしい風景に心が温かい
確かに“幸せ”がそこにあった

 

インドネシアはしつこい客引きも危険もないように感じた、人々は目が合えば恥ずかしそうに微笑む。
この国の穏やかさが、何よりの魅力かもしれない。

 

■最後に

今回の視察を実現させていただいた
アースシフト社 近藤専務
同社 村上取締役部長
そして陰で支えてくれたレン君

心より御礼申し上げます。

また、同行いただいた
中原社長、佐藤社長

この旅を共にできたことに深く感謝します。

日本とインドネシア
ロープアクセスが結ぶ 新たな未来の始まりを
確かに感じた4日間だった。

 

 

日本一のロープアクセス工事会社を目指しコツコツ挑戦中

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